こんにちは、石神井整体院の早川です。
10月後半から急に寒くなりましたね。
 雨の日も増えて気温も下がり、急に冬になった感じがします。
 今日から11月ですが、11月になると年末感が出てきますね。
 今年もあと2ヶ月です。  
10月に大阪関西万博が大盛況のうちに終了しました。
 その後、万博ロスを感じる人もいるそうです。
 万博関連のプロジェクトに関わった人や会場で働いてた人、ボランティアで参加人などは思い入れは強いのかなと思います。
 一般の方でも、大好きで、期間中に何度も足を運んで楽しんでいた人がテレビのニュースで流れていました。
『○○ロス』とはいつ頃から出てきた表現なのでしょうか。
 私が初めて耳にしたのは、SMAPが解散したときのSMAPロスかなと思います。
 その後、オリンピックや人気ドラマが終わるたびに『〇〇ロス』と取り上げられてたように思います。
『〇〇ロス』とは誰もが陥る可能性もあり、生活に支障が出る場合もありますので、実は注意が必要です。
そこで今月は『〇〇ロス』のメカニズムと対処方法、『虚無感』等との違いをご説明したいと思います。
今回のテーマはこれです。
『〇〇ロス』のメカニズム
まず、ロスとは、英語のloss(喪失)が語源である事はイメージしやすいですね。
 つまり、大きなイベントが終わった後の喪失感を指して使われます。
 人によっては、ぽっかり心に穴が開くように感じられるそうです。
イベントが終わった、人気ドラマが終わった、人気アイドルの解散。
 その後ロスが起こると言う事は、それだけ人々の心を動かし、イベントが成功した証拠、ドラマやアイドルが人気があった証拠ともいえるんですね。
ロスを感じる人の脳のメカニズム
脳は、報酬と予測で動いています。
 人が何かに夢中になる時、脳ではドーパミンと言う神経伝達物質が分泌されます。
 ドーパミンは快楽物質とも呼ばれ、嬉しい、楽しい、もっとやりたいと言う気持ちを見出します。
ドーパミンは、予測される快楽でも出ますので、今度の休日に万博に行く、毎週大好きなアイドルのドラマが見れると頭で考えるだけでも嬉しい気持ちになり、脳は心地よくなります。
これはすごいことで、万博に行っている間だけドーパミンが出るのではなく、また万博に行けると思うだけでドーパミンが出るんです。
このドーパミンの快楽は、SNSのいいねにも深く関係していて、依存しすぎるのは少し危ないかなと個人的には感じています。
 (話がそれてしまうので、その題材はまたいつかに)
脳は、日常を予測で成り立たせているそうです。
 でも、そのイベントやドラマが終わると、予測が消えて空白ができます。
 この予測の喪失こそが、ロスの正体です。
注意したいドーパミンの空振り
ロスを感じたときに、やりがちなことで、SNSで過去の写真やグッズを永遠と見返す。
 過剰にスイーツやお酒に走るなどです。
 SNSですと、情報も大量なので、気がつくと何時間も見てしまっています。
これは、脳がドーパミンを取り戻そうとしている状態です。
 一時的に気分は上がりますが、逆に終わってしまったことにも気づくので、すぐに落ちてしまいます。
 まさに報酬の空振りなんですね。
心を整える3つのステップ
●終わったことをきちんと認識する
 「もう戻らない時間なんだな」と受け入れるだけで、脳は切り替えを始めます。
● 似た刺激を新しい形で与える
 イベントの終了後にロスを感じているのであれば、何かのボランティアの会に参加してみるなどが薦められています。
 ドラマの終了でしたら、他にも良いドラマはたくさんありますし、アイドルグループの解散ですと引退しているわけではないので、個々に応援をするなどがあげられます。
●体を動かす
 運動によってセロトニンが増え、気分の安定につながります。
 特にウォーキングなどリズムのある運動は効果的にセロトニンを出すことができます。
わたし的には1番目と3番目をお勧めしています。
〇〇ロスと似た感覚で『虚無感』があります。
虚無感とは「何をしても意味がない」「生きる目的が見つからない」と感じるような存在的な虚しさを指します。
慢性的なストレスや疲労が積み重なった結果生じることが多いです。
 または受験や資格試験、就職試験などに合格した後に虚無感を感じる人もいます。
様々な原因が考えられますが、やはり脳内のセロトニンやドーパミンの低下が問題と言う声が多いです。
虚無感を和らげるための習慣
生活のリズムを整えて、起床時間や睡眠時間を一定に保つことで、自律神経や神経伝達物質の正常に働くように働きかけます。
軽いストレッチや散歩などで体を動かしてあげることで、運動系のドーパミンが刺激されます。
心理学的には、感情のエネルギーの枯渇しているサインとも言われていますので、ゆっくり時間をかけて焦らないのがポイントかなと思います。
虚無感は原因も様々なので、長引くようでしたら、専門のカウンセラーなどに相談すると良いと思います。
院長 早川 卓